単身シニアのペット散歩と会話は健康サプリ

先日、自宅前で早朝に掃除をしている際、シニア犬と散歩する 70台半ばの男性と言葉を交わす機会がありました。いつも決まった時間に、犬に何かを話しかけながら歩いておられる方で、以前から少し気になっていた方です。その男性にお話を聞くと、定年退職してから暫くすると奥さまを癌で亡くされて、それからは愛犬との寂しい二人暮らしになってしまったそうです。

奥さまと愛犬と 3人で、余生を楽しむ予定が、想定外の老後になってしまったと苦笑いされていました。一人の生活だと人と会話する機会も少なく、一言も声を発しない日も多々あるそうです。ある時、自発的に認知症の検査を病院で受けられたとのお話でした。その検査では異常は認められませんでしたが、担当医から会話の無い生活環境は、認知症が進み、健康を害することに繋がると諭されたと伺いました。それが愛犬とのお散歩で、いつも話をしながら歩いておられる理由でした。高齢者は歩かないと足腰が弱くなり寝込んでしまうと言われていますが、脳も同様に会話や刺激の少ない環境は認知症の進行を加速すると容易に推察できます。

その男性にとって、犬と会話をしながらの散歩は健康サプリなのかも知れません。また、シニア犬にとっても飼い主からの言葉のシャワーは良い刺激となり、老化スピードを遅らせることに繋がると思います。お一人暮らしのシニアの方は、ペットとの会話を楽しんで、心身ともにお元気にお過ごしください。