ペットも人間と同様に高齢になると、若い頃に比べて筋力の低下や関節の動きがぎこちなくなり、踏ん張る力が弱くなるなどの変化が徐々に出てきます。加えて視力や聴力の衰えや体調の変化から精神的に不安になり、人を恋しがるようになります。老化による運動能力や感覚機能の衰えには個体差がありますが、反射神経が衰える、動きが緩慢になる、白髪が出てくるなど、加齢による変化が出てきます。
歩行時に、フローリングで滑っていないか見てあげてください。食事や水を飲む器の高さが、体に合っているか確認してあげてください。生活環境を整えることは、無用のケガや病気の予防になります。日常生活の基本動作で何らかの不自由がみられるようになったら、何が問題かを考えて生活改善のサポートをしてあげてください。認知症による徘徊などが、始まる場合もあります。室内をグルグル歩き回る行動が増えた場合は、広いサークルを用意して部屋の角はスポンジシートや柔らかいマットなどの素材で覆いケガをしないようにしてください。階段やソファーの昇降の際、落下して骨折するケースもあります。階段は使えないようにバリケードをし、ソファーは補助スロープを設置する必要があるかも知れません。
人を恋しがる場合は、家族の気配や声などが届きやすいように、ペットの生活空間をリビングやダイニングに移動させれば、ペットが穏やかな気持ちで時間を過ごせると思います。ペットのシニアライフが快適になるように、その時期が来たら早めに様々な対応をしてあげてください。それは飼い主としての愛情であり努めです。